日指会の友 【37】

*7年前の記事です。現在では動画を消しています。ご了承下さい。

「文化は進んだと言はれますが、たとへば人間のからだは原始人のそれにくらべて、果してどれだけ丈夫になつたでせう。野蛮人の健康をお互ひ文化人は、どこに一たい落して来たのでせう。文化は進んでも、そこに住む人々は決して仕合せにはなつて居ません。曲がつた背骨と歪んだ蒼白い顔、薄つぺらな胸、マッチの棒のやうな手足、そしてその間に食ひ入る幾億の細菌——————」
 高橋迪雄著 「正體術矯正法」より

 空前の酷暑、皆さんいかがお過ごしでしょうか?慌ただしさも、猛烈な暑さが加わると、日指会広報活動も疎かになりがちでイカイカンと自戒しの、今回の更新です。

 しかしこの暑さです。脳味噌も溶解している様な思考力の低下がみられますので(笑)、動画の紹介をします。下手な駄文を長々書かれるよりも良いかと思いまして。


http://www.youtube.com/watch?v=AazkvNlKxn0


http://www.youtube.com/watch?v=8u7332KCItk

 広報の方で仕事の合間に急ごしらえして貰いました。1回目は高木次雄会長のダイジェスト、2回目は小川悦司部長のダイジェストとなっています。
2時間の講義の中から、当たり障り無い箇所抜粋ですが見る方によって様々な感想が得られそうな動画ですね(笑)
 治療補助器具が出て来たりして、指圧関連動画の中でも異色の出来ではないでしょうか(笑) 「あん摩師」や「マッサージ師」と同じ国家資格である「指圧師」ですが、以前引用で紹介しました「指圧師は一人一流派」と言われた事がある様に、それぞれ指圧師の積み重ねた臨床経験からの手技は大変にユニークであります。
 国が決める「指圧定義」が曖昧である為に「指圧手技統一」が出来ない、そして「人間の身体に、手などで治療効果をもたらす」と云う大変に難しい部門である為に、決められた統一手技や理論で治療効果をあげる事が難しい、故に治療師ごとに、その受け持つ患者さんによって試行錯誤と改良改善を日々繰り返し、その時代、その地域に合った指圧法、治療法を模索し、更に高い治療効果、一日でも早い患者さんの改善、一回でも少ない治療回数、多くの指圧師はそれらを目的としますので、それが指圧の持つ意味合いの広さと、一般認識との誤差の一因であるのです。(整体はもっと広義の意味を含んでいます) 

 動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」にて視聴して頂くと、右枠に関連動画が表示される訳ですが、「指圧」とタイトルにあった場合、「整体」とタイトルにあった場合、一般の認識やネット上(YouTube上)での認識が分かりますね。今回改めて実験的に研修会の動画をアップしてみましたが、良い面、悪い面、指圧と整体をアピールする際の問題点が新たになった気がします。

 日本が世界に誇れる、独自の発展を来て来た「指圧」と、完全何でもあり状態の「整体」、それを研鑽し職業とする私達。慰安や癒しなら良いのですが、医療目的で行う場合の時代に沿った活動は、今後も大きな課題です。
 とにかく、指圧師は一生勉強日々勉強です。臨床に携わる指圧師同士、治療師どうし、暑かったり、忙しかったりしますが、お互い手を取り合って努力して行きましょう。日指会研修会でお待ちしております。