「指圧 次の一歩へ」3 会報・ネット連動記事 

 指圧本続きと明確な問題点をあぶり出す



 前回は主に厚生省(現・厚労省)の公文を紹介し、合わせて日指会の歴史本、呉竹指圧の流れが書かれた本、昔の医道の日本誌記事から紹介しました。


難しいもので、治療師向けに毎度、駄文を書かせてもらっていますが、キャリア、臨床に携わっている年月に伴いピントを何処に合わせて良いものやら、無い脳味噌を捏ねくり回しています。


 前回紹介していませんが、指圧の本と云えば増永静人先生の
「指圧」
「経絡と指圧」(共に医道の日本)
があります。

指圧師なら1度は読んでいて当たり前だと私は勝手に思い込んでいましたが、今の新人さん等は特に「増永静人?誰それ」てな感じでして、あぁこれは(昔にココで紹介していますが)推薦図書として紹介しておかねばと前回の補足として増永先生の著書を取り上げてみます。


指圧の成り立ち、整体・療術と指圧の関係、これらを語る際に「指圧」「経絡と指圧」を読んでいるかいないかで、話になるかならないか大きな差が出ます。指圧師で未読の方は是非この機会にお読み下さい。そうすれば何故日本指圧師会が「指圧と整体の学術団体」であるかも分かります。(指圧師による矯正法まで書かれているのですが思いの外、知らない方が多いんですよね)



さて、引き続き。
公文と合わせてあん摩・マッサージ・指圧師なら知っておきたい推薦図書・・・と、言いましても絶版なども多く含まれますので「いつか読んでおきたいあマ指の歴史を知る為の本」として紹介します。


「指圧の理論と術技の大要」
藤井尚久編著 日本指圧師会出版部


「指圧法」
玉井天碧著


「指圧の健康法」
日本療術学会会長 松原秀雄著


「無薬医術 指圧療法講義録 第一巻〜第四巻」
川崎久敏編著


「山田式整體術講義録」


「整體術矯正法」



「指圧の理論と術技の大要」は指圧法制化のエポックメイキングです。「日本指圧師会の指圧史」に書きましたが、指圧の理論と術技の大要で書かれた内容をベースとして後の指圧法基本理論が組み立てられています。

「指圧」の名称の元祖が玉井天碧先生であるのは周知の事実ですが、「指圧」の名を広めたのは浪越徳治郎先生で間違いありません。しかしこの期に及んで元祖も本家もへったくれも有りません。大事なのは「指圧正史」です。

「指圧の健康法」の著者松原秀雄先生は「指圧の理論と術技の大要」にも貢献し、「指圧の大意」の著書は基本理論の参考文献である位の指圧の基礎に外せない方です。しかし指圧師で「松原秀雄先生」を知る人が殆ど居ない、この事実が指圧の根底に淀む問題点でもありますね。是非再評価されるべき方です。

川崎久敏先生の、この著書も指圧法基本型の参考文献に名を連ねるものです。

山田式整體術講義録はご存じない方も多いので説明しておきますが、品川のあマ指養成学校「長生学園」の基本手技「長生術」の源流です。山田式整體術の山田信一先生は、日本指圧師会と協力(いや一悶着?)が大昔にあった東京都指圧師会の理事でもありました。指圧法制化前に協力されていたんです。


ついでと言っては失礼になりますが、整體(整体)ついで。
整体って言えば、昔は「野口晴哉先生」の「野口整体」が有名でした。「社団法人 整体協会」を・・・今の若い治療師は知らないでしょうか?この野口晴哉先生も日指会と協力関係時代の東京都指圧師会の副理事長をされていました。


―――きりがありませんね。

指圧の正しい歴史を知る為に、時代に埋没している指圧資料はまだまだゴマンと有る訳でして。指圧と整体を語るにあたって、これらは今後も紹介して出来たらと思っています。一先ず、今回はここまでとします。




さてさて、日指会ではTwitterを実験的に始めましたが、さすがはTwitter。情報の早さはダントツですね。
以前から情報を頂いたりしている @syugi_otani さんのツイートからは毎日放送VOICEにて、柔整問題・無資格問題の放送予定を教えて頂けたり(内容が内容だけに放送延期が気になります)、先日  @usagitoafro さんのツイートで
朝日新聞 The GLOBE 記事「『もむ』という仕事」 http://globe.asahi.com/feature/090803/index.html 
を知りまして、これが大変に良い記事でしたので早速紹介させて頂きます。
(ネットの情報の早さは一層早まったと実感しています。メディアの垣根を超えていますね。)


前に日経ヘルスの酷過ぎるマッサージ特集を「多くの人が見るからこそ責任ある編集を」と批判させてもらいましたが、対してこちら朝日新聞の記事はマッサージ業を客観的に広く平易にとらえており、治療師にも患者側にも有益な内容となっています。


「もむ」という仕事として、 


「マッサージ大国タイ」

「では、日本はどうか」

「世界の大人も子どもも」

「メモ」

「世界はもみもみ」



と、広い視点で取り上げられています。軽く読める、読みやすい記事なので是非お読み下さい。
(因みに指圧は「もみ」ません。「指圧はアンマに非ず」とデモした浪越徳治郎先生のエピソードは有名です。指圧基本手技では「もむ」といった事は無いのです)


前にここで紹介した「健康業界ガイドブック」の内容にも似た、マッサージ業のビジネス的側面まで扱って「もむという仕事のこれから」は問題点も明確にしやすく、ためになる内容でした。
(市場規模やら営利目的視点は、どうにも違和感が拭えない職業でして、書かれたエコノミストの記事やWBSで扱われると、どうにもムズムズします。)



紹介はここまで。ここで無視出来ない記事内容があったので次はこれを取り上げます。
「では、日本はどうか」内
「Part3 マッサージとは何か グレーゾーンは消えないままだ」
です。


全日本鍼灸マッサージ師会が36万人の署名を集めて有資格者の定義を明確にする法改正を求めた?!


07年に大手含む20社の「無資格側」がリラクゼーション業振興協会を結成し、マッサージ、治す、等の言葉を使わない、強く圧力をかける手技はしないと言った自主ルール作成?!?! 有資格の嫌がる事はせず共存を図る考え?!国に働きかけ、1産業として認めて貰う?!?!


「冗談だろう?!本当にこの記事は当人が臆面無くインタビューに答えたのか?!」と私自身声を出して驚きました。


両者、本気でしょうね?


本腰を入れてこれらの問題に取り組もうってつもりなんでしょうね?


本気であるなら、民間団体とは言え日本指圧師会も、健全化の為に何年も活動してきた事も有りますから協力させて貰いたいです。こちらも臨床に携わる治療師や学生など新人さんから、数えきれない程これら諸問題について相談されてきているんです。


長年、私は鍼灸師会の無資格問題広報に対して「厄介な問題故に、ポーズなのだろう」と考えていましたが、36万人もの署名を集め、あマ指資格などの定義明確化を明言されると言う事は、いよいよ本来の意味合い
「あん摩」「マッサージ」「指圧」の大手団体が仕切り、諸問題解決に「公益社団法人」が動き出した
と捉えて良いのですね?
ポーズで無いのなら、いよいよ期待して良いのでしょうか?署名集めを今後行うのであれば個人的に協力も惜しみません。


一方のリラクゼーション業振興協会の発言ですが、

こう何の遠慮もなく「無資格側」として発言されると、社団法人全国療術師協会はどう考えて、これら団体をどう思っているのでしょう?

療術師協会は「敢えて無資格」としてカイロプラクティック等手技療法などの人材育成や、会員の名簿を厚労省に提出するなどし、「無届医療類似行為業者」でなく筋を通して「届出医業類似行為業者」として活動
衆議院の会館内に療術治療室も構えてるじゃあないですか。

前の記事で「私個人は『敢えてあマ指資格を得ない覚悟あるカイロプラクティックなど治療師の選択肢』もあり、あマ指国家資格者外の選択肢もアリではないか」としてきました。私自身が「無資格の選択肢」の、言わば依り代としてきたのは療術師協会があったから、日指会と指圧の歴史を学んで故の療術師協会への理解でした。


時代の流れが「ココまで」変化して来ている以上、何かしらの説明責任が問われているのではないでしょうか?
日本指圧師会の様な民間団体ではない厚労大臣認可・厚労省後援の団体である訳ですし、何より療術師以外にも私の様な指圧師も居る訳ですから。。。




私の無駄な長文駄文は感情的になりそうなサインです。
いけません。客観的に広い視野で捉え続けなければいけない点です。




冷静に上記を踏まえ、業界として踏み込んで考えて行かねばいけない点を今思い付く4つ、挙げてみました。


1:手技の目的を問う。
*「癒し」か「治療」かで境界線は明確であり、子どもでも理解可能な差別化のポイント。1分1秒でも早急な対応が必要。


2:市場原理主義と言うのでしょうか?利用者側のニーズが増せば市場規模は当然大きくなり、他業種の参入から営利目的に法のグレーゾーンギリギリでの競争は必然。
*(これを、先のYouTubeでの厚労省電話質問公開で担当が口にしていた「社会通念上」であると言うのであれば、やった者勝ちであり、法や責任なんて無意味となります。過去にグッドウィルの行った介護業界への冒涜を忘れてはいけません。)営利目的での手技療法業界の道徳は、この時代に則しどの様にするべきか。


3:あん摩師、マッサージ師、指圧師、鍼師、灸師、柔道整復師、(独立開業資格の無いPTこと理学療法士は源流であマ指師より派生と考えられるので、加えて考える必要があるがここでは除外する)これら「手で身体に治療効果を目的に施術する」国家資格の境界線をもう一度明確に。
*社会問題化している「柔整師」の国保を用いたマッサージや、鍼灸師が行うマッサージ(ここにも国保が用いられるケースも多い)といった、あマ指資格外であマ指類似行為が行われる場合、どこまでが可で、どこまでは不可か、明確な境界線を定めるべきでしょう。


4:そもそも「日本に於いて手技療法を「業」として行うのであればあん摩・マッサージ・指圧師と言う国家資格が必要である。」としたのが昭和30年のあん摩・マッサージ資格に指圧を加え「あん摩・マッサージ・指圧師」の国家資格(平成4年までは地方知事認可の資格)だったはずだが、あマ指業者同士での協力や活動が出来ていないもろさ、弱さ。あん摩・マッサージ・指圧師が互いに協力をして来なかった故の現状。あマ指団体がキチンと機能していたら、現在の様な混沌になる前に何かしらの手が打てた筈です。
*あん摩、マッサージ、指圧とそれぞれの団体も曖昧であり、手技療法業界が混沌を極める現在でさえ「日本の指圧団体からの啓蒙・啓発、それらの大々的活動」がされないの由々しき問題点でしょう。(いや、由々しき問題とはとっくに過ぎてしまっているでしょう)私達指圧師一人一人があマ指は国家資格であると自覚し、責任や意識を高く持たねばなりません。


どうでしょうか?
ここにて長くだらりだらりと愚痴っぽく書いてきた事ですが、改めて振り返ると問題点の大きさ、重さを痛感します。細かい点はさておき、この4つの点は今日からでも改善しようと思えば策を練り実際に行動に移せる事でもあります。




○問題点を見つけ指摘する事。批判する事。

最初の一歩、ここは子どもでも出来る事です。


○次にその問題点に対する改善や軌道修正の案を考える事。

ここも関心を持てば誰でも出来る事であり、手技療法界でもここまでは色々と話されてきました。
しかし、肝心要な点は、


○改善や修正を実行する事。

これです。「言うは易く、行うは難し」とは大昔から言われている事ですがこれが出来て来なかった。業界の為、行う人間が少な過ぎた。




始めましょう。

出来る事なら日本指圧師会に入会を勧めたいのですが構いません。
あマ指師の私達治療師は、あマ指団体に加入し、指圧師として輪を作り、共に手を取り団結し、大きくなって行きましょう。


私の言う「志しある無資格」の治療師の方は社団法人全国療術師協会に入会してみましょう。
ここに入会する事で厚労省に療術師として厚労省に伝えられます。
療術師として発言、行動して行くのはどうですか?
そこらのデタラメな民間団体に入会していてもデメリットしかないのではないですか?
(ただし骨格矯正を目的としての場合、カイロプラクティックを用いる場合は療術師会もお勧めするのですが、オステオパシーを行う場合はそれに当てはまりません。オステオパシーのテクニックは、かなり指圧側である為、日本に於いてオステオパシーを行うのであればあマ指資格取得を強く勧めます)


それぞれの立場で、それぞれの団体が日本手技療法界の明日の為にブラッシュアップしていけば一歩づつ、混沌からの脱却、健全化の夢は叶う筈です。

参考リンク先


全日本鍼灸マッサージ師会
http://www.zensin.or.jp/


リラクゼーション業振興協会
http://www.relaxation-net.jp/


財団法人 全国療術研究財団(一般社団法人 全国療術師協会)
http://www.ryojutsu.or.jp/zenryoukyou.html



今回最後に。今回の文章に組み込めなかったので半端な紹介で申し訳ないのですが。
「知らないと怖〜い整骨院の話」さんの記事より、有名リラクゼーションチェーン店の事故ケース資料から問題提起されています。

★無資格マッサージの危険性-是非、一読を!★
無資格マッサージ師の施術により「骨折、捻挫」等の怪我があった東京都内のリラクゼーション店の内部資料(コピー)の詳細をブログで取り上げました。
http://sirakowaseikotsu.blog.so-net.ne.jp/2012-02-22-2


以下2点の内容が看板に書かれているリラクゼーション・マッサージ店は「無資格者」が施術をしていますので参考にして下さい。

①リラクゼーション・癒し・揉み解し・ほぐし処等の文言がある。
②施術費用・時間が明記されている。

(注)国家資格を持つ治療院(整骨院も)では、法律により上記の内容を看板に掲載する事が出来ません。

これら事故例はあマ指での施術事故と同じですね。
癒しを目的とした無資格施術での事故例がその社内で処理されている現状とすれば、リラクゼーション協会の問題と言うよりも、認可している資格でないのでリラクゼーションの事は把握していない、把握する気もないでは厚労省の責任問題になりませんか?

実際に身体に対して害が及ぼされている現状が多々あるのであれば。眼を塞ぎ、両手で耳を塞ぎ、口から「知らない知らない」を繰り返し続けるが許されるのは実害が表沙汰になる以前までです。上記の資料の様に問題が明るみになった以上、監督責任厚労省と保健所に突き付けられています。
的確且つ迅速な対応を業界の端くれとして厚労省に強く求めます。





正しい理解の為の「指圧学」への一歩を

責任編集は、民間学究団体・日本指圧師会の下、指圧師・高木剛太が行っており、日本指圧師会会報とほぼ同内容で掲載しております。(時間の関係上、校正の時間がありませんので誤字脱字駄文を勘弁して下さい)

是非とも、様々な方のアドバイス、協力をお待ちしております。日指会会員外、治療師で無い方からも遠慮なくどうぞ。

資料提供等のほか、間違いの指摘、疑問や提案など、メールかTwitterによろしくお願いします。

日本指圧師会 高木剛太
メール: info@nisikai.com
Twitter: nishikai_info

「指圧 次の一歩へ」2 会報・ネット連動記事

 指圧史「基礎知識編」を学びましょう



あマ指国家資格問題を考える上で最低限必要な知識があります。


何らこれまでの手技療法業界の経緯を知らずに、感情的に国家資格は賛成だ反対だとするだけでは、これまで何十年と繰り返された議論でありまして、これらは行政側の対応が無いままの為、不毛で非建設的、なんら進展が無かった事は現状の通りです。その考えの基に日本指圧師会「指圧・整体学会」では5年前に指圧師が必要である基礎知識向上の一環として、会場に多くの資料(「指圧の理論と術技の大要」も、もちろん!!)を紹介しておりました。


今回は、その個人的に5年前の日指会「指圧・整体学会」で指圧・整体を考える際の資料陳列用にプリントアウトしていたものを、厚労省の通達や判例に主立った資料をプラスして、ザッと、取り敢えずの紹介をしてみましょう。もちろん今回紹介する資料だけではまだまだ不足ですし、「おいおい、コノ資料は目を通しておかなきゃイカン!」なものもあると思いますので、それらアドバイスもお待ちしております。


(あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法第14条の適用について 昭和26年1月18日)


(あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法第7条の広告について 昭和27年1月11日)


(医業類似行為者の広告について 昭和27年4月2日)


(必読:衆・社会労働委員会ー34号昭和30年7月05日 小守、花田、黒田保次郎、松原秀雄(日指会本制作に協力)発言等)


(必読:参・社会労働委員会ー29号昭和30年7月21日 藤井尚久発言、芹沢勝助発言、療術組合宇都宮発言、浪越発言等)
 ※言わずと知れた・・・いえ、知れていない日本指圧師会初代顧問藤井尚久医博の発言。


(あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法の一部を改正する法律の施行について 昭和30年11月22日 「厚生大臣の指定する講習会=日指会主催の事を指す件」)


(医業類似行為施術所の名称について 昭和31年4月4日)


(あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法第7条に規定する広告制限について 昭和31年4月6日)


(必読:柔道整復師の業務範囲及び医業類似行為について 昭和32年8月28日)


(必読:いわゆる無届医業類似行為業に関する最高裁判所判例について 昭和35年4月13日)


(必読:あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律等の施行について 昭和39年9月28日)


(必読:免許を受けないであん摩、マッサージ又は指圧を業とする者の取り締まりについて 昭和39年11月18日)


理学療法士及び作業療法士法の施行について 昭和40年10月23日)


(必読:身体均整協会について 昭和41年9月7日)


(トルコ・サウナ風呂施設内で行なわれるマッサージ行為について 昭和43年5月9日 「今日の温浴施設での無資格マッサージを考える際に必要」)


(必読:法令適用上の疑義について 昭和45年6月24日 「指圧にカイロの脊椎調整は含まれないと解すると書かれている点。これは担当の誤認」)


(医業類似行為について 昭和48年2月1日)


(耳針法による痩身法について 昭和53年9月18日)


(必読:医業類似行為に対する取り扱いについて 平成3年6月28日)


(厚生省通知 平成4年の国家資格への変更に伴う内容)


(厚生省通知 平成4年 標記について―――第4条各号に該当すると思慮される場合は新聞情報等を当課まで報告されたい)


(厚生省通知 医業類似行為に対する取り扱いについて 平成3年6月28日)


(厚生省通知  あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師にかかる行政処分について  平成4年11月17日  「対応は国。思慮される点は新聞情報等は厚生省健康政策局医事課に連絡する様に」)


(厚生省通知 あん摩・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第7条第1項第5号の規定に基づくあん摩業等又はこれらの施術所に関して広告し得る事項 平成11年6月1日)


日本指圧師会「日本指圧師会の指圧史」 高木剛太編著


医道の日本 平成18年3月号 「業界にまつわるあんな疑問こんな疑問 第2回 マッサージという西洋の手技療法が、なぜあん摩・指圧と一緒の資格なの? 回答:厚生労働省国立身体障害者リハビリセンター 芦野純夫氏」
(更に過去の医道の日本誌からも参考になる点も多々あるとは思いますが、まずあマ指の根本的な疑問を、簡素且つ平易に答えている芦野氏の回答を紹介しておきます)


JCAクラブ制作 日本カイロプラクティック連合会協力 
「History of Japanese Chiropractic」
http://cgi.linkclub.or.jp/~sea/nihon_chiro/journal/No_181/message/005.html


医道の日本 平成23年2月号 「東京医療専門学校における指圧指導法:第1回 呉竹指圧の歴史と特徴」岡本雅典著
この医道の日本での連載を纏めた
「よくわかる指圧テクニック―術者の体にもやさしい呉竹指圧 」岡本雅典著


これらを基とし、一つずつ理解を始める事で「これからのあん摩・マッサージ・指圧」は、どの様にして行けば良いものか、現代社会に沿った考えが出来ると思います。
(あマ指養成学校では指圧近代史まで教えてくれませんからね。)


その時代時代、それぞれの手技療法の社会的位置や団体の力関係を加味して各論として考えて行かねばいけません。例えば、


○指圧法制化前後の時代背景と、当時「療術」がどの様なもので、何を指していたのか。

○昭和35年 いわゆる医業類似行為に対する判例に代表される各関係判例と、それの時代毎の解釈

○地方知事認可資格だった頃のあマ指師の社会的認知度と、国家資格となった後の指圧の各流派とその流れ。

○「療術・整体=指圧」? 「療術・整体≠指圧」? これは時代で変化するものなのか?

後は
○盲人職域保護の為のあマ指養成学校新設がされない事。
(のちのちにキチンと纏める必要がある件ですので今回は例えの1つとして紹介します)


様々な諸問題を踏まえて考えて行くと、指圧の一言の多面性が理解しやすくなります。指圧と整体を学ぶ場合には、如何にバランス良くこの多面性を理解して行くかで違いが出てきます。


 恥ずかしい話ですが「世界に誇る 日本の指圧!」と指圧師は自負し叫びますが、ほとんどの指圧師は「指圧」が何であるのか知らない上に今だ「指圧学」すら出来ていないのです。
だから、今こそ指圧の躍進の為、「指圧学」を目標に皆さんと考えて行きましょう!!



正しい理解の為の「指圧学」への一歩を

責任編集は、民間学究団体・日本指圧師会の下、指圧師・高木剛太が行っており、日本指圧師会会報とほぼ同内容で掲載しております。(時間の関係上、校正の時間がありませんので誤字脱字駄文を勘弁して下さい)

是非とも、様々な方のアドバイス、協力をお待ちしております。日指会会員外、治療師で無い方からも遠慮なくどうぞ。

資料提供等のほか、間違いの指摘、疑問や提案など、メールかTwitterによろしくお願いします。

日本指圧師会 高木剛太
メール: info@nisikai.com
Twitter: nishikai_info

「指圧 次の一歩へ」1 会報・ネット連動記事

 はじめに


指圧と整体・療術、いわゆる手技療法業界に半世紀以上内包する矛盾「国家資格問題」
これまであらゆる良識ある治療師が問題解決に尽力されるも一切改善されない腫れ物


「あマ指資格は必要か否か」

昨年の(あマ指、柔整)養成学校講師の方々との(短い時間でしたが)意見交換。外部から日指会へのあマ指資格問題に関する問い合わせ。元・日指会理事運営整体団体の日指会会員に対する整体学校生徒募集の勧誘等々。業界内の問題意識の高まりは限界を超えており、民間学究団体日本指圧師会と云えども、この腫れ物「あマ指国家資格問題」の立ち位置を責任ある団体としまして明確にする必要性から、この度、去年から少しずつ下準備をしてきたこれら諸問題を考える事を、出来るだけ多くの人(治療師に限らず)と、オープンな形でこの問題点を考えていこうと決心しました。日本指圧師会にはその責任の一端があり、日本指圧師会だからこそ出来る事があると考えます。


日本手技療法界の「真の実態」を捉えているデータ、論文、アンケートは極めて少ない事はご存知の通りです。鍼灸を軸とした業界誌「医道の日本」において「現代鍼灸業態アンケート」で集計を発表、考察されていますがこれは軸足があくまで鍼灸であり、あマ指とその他はオマケ的と言わざるを得ません。


さて、皆さんはこのあマ指国家資格問題をどの様にお考えでしょうか?


日本指圧師会と云う民間指圧学究団体のスタンスから説明しておきます。
日指会会則にある通りで、基本、あマ指資格を有するとし、例外として会員指圧師の責任紹介での養成学校学生、療術師の入会を準会員枠として認めると長年されています。これまでの日指会運営の理事や会員のそれぞれでも意見はバラバラの状態でした。何故、日本指圧師会は国家資格の有無を問わない学究団体であり続けたのかは、会のこれまでの歴史を紐解けば色々と見えて来るものも多くあり、それら一つ一つを理解して行けば腑に落ちる上に、正しく建設的な議論が出来るのですが、これらは後に個々の問題点と合わせて考察の参考として取り上げていきます。(機会があれば更に個人的考察を加味して述べさせて頂こうと考えています)


私個人(高木剛太)の見解とスタンスは、もちろん私自身が「あん摩・マッサージ・指圧師」の国家資格を有していますし、私が物心付く前から周囲の手技療法を行う治療師全てが「あん摩・マッサージ・指圧師」で「整体・療術」を行っていましたので、あマ指国家資格は「全ての徒手による治療目的の医業類似行為を行う場合はあマ指資格絶対必須」と考えています。
が、(毎度日指会の宣伝となりますが)「日本指圧師会の指圧史」に纏めた通りで(内容はご一読を)、歴史背景を時代と共に当時の治療師目線で考えれば、「敢えてあマ指資格を取得しない」選択肢が「志」としてあった時代、資格を有する有さずのバランスが互いの良心のもと保たれていた時代、等と理解出来ないでも無い、むしろ指圧師として「整体・療術」に理解があると自分自身自覚しています。


法制化で二分された「整体・療術」が、指圧と組み込まれるの良しとしないグループがあった点を始点とし、厚生労働省管轄に全国療術師協会がキチンと存在し団体として自立、国の手技療法に関する委員会にも参加している以上、(整体・療術を業として行う本人の正しい理解と覚悟の上で)「あマ指資格を有さず手技療法を業として行う」も上記の点に変更が無い限り「あり」ではないかと考えます。しかし「あり」ではありますが、時代の変化と共に以前の様に捉える事が難しくなってきています。この辺りも追々、皆さんと考えて行きましょう。



先ずは「指圧 次の一歩へ」と題し、始まりの口上の一部として書かせて頂きました。

日本指圧師会では今年(実質、総会後の来年度からですが)、日指会会報とネットとで、手技療法界の60年に及ぶ八方塞がりな現状を打破し、健全な手技療法界へ、そして世界に誇る日本の指圧の再確認と再教育を目的とし、読まれる方全員、協力頂ける方全てと協力を仰ぎながら進めて行く計画です。どうぞよろしくお願い致します。是非、共に健全な「日本の手技療法界」の為に一歩前進しましょう!!

(※1月より準備していた原稿を会報との連動で掲載して行く事としまして、前倒しでコーナー企画としました。 従来の「日指会の友」表題と合わせて進めて行きます。)



正しい理解の為の「指圧学」への一歩を

責任編集は、民間学究団体・日本指圧師会の下、指圧師・高木剛太が行っており、日本指圧師会会報とほぼ同内容で掲載しております。(時間の関係上、校正の時間がありませんので誤字脱字駄文を勘弁して下さい)

是非とも、様々な方のアドバイス、協力をお待ちしております。日指会会員外、治療師で無い方からも遠慮なくどうぞ。

資料提供等のほか、間違いの指摘、疑問や提案など、メールかTwitterによろしくお願いします。

日本指圧師会 高木剛太
メール: info@nisikai.com
Twitter: nishikai_info

問題点を考える事。知る事。 日指会の友【61】

指圧・あん摩・マッサージの事、業界の治療師はもとより、利用する側の患者さんはどう考えているのでしょうか。実際、患者さんにとっては指圧の事などは、あん摩もマッサージも一緒だと思われてますし、整体もほぐしもリフレも呼び名が違うだけで一緒だと認知されていると思って間違いありません。その認識は大間違いなのですが・・・

さて有り難い事に、指圧の健全化の為、手技療法の健全化の為に必要な資料を外部のあマ指師の方々から教えて頂いたり、提供して頂いています。
これらの資料は幅広くのあマ指師や患者さんらに知って頂くべきものでもあるので、研修会や日本指圧師会会報だけで留めておくにはいけないと思いまして、こちらにて紹介しておこうと思います。
手技療法健全化には、一人でも多くの正しい理解と協力が必要です。


「あん摩・マッサージ・指圧」は国家資格です。
しかし、その認識は国家資格なのでハッキリしている様ですが、扱いがあやふやを極めて居ます。私が現在扱っているテーマでもあるのですが、この問題点を監督官庁である「厚生労働省」はどの様に考え、捉えているかを直接、公式に電話で質問された方が居ましてその音声がYouTubeにアップされています。(Twitterなどでもこの音声の情報は広まっている様ですね)

無資格マッサージ 問い合わせ①

http://www.youtube.com/watch?v=zShk439FH-w&context=C33bb35bADOEgsToPDskLL8A1oKFDn20BBm6U8nxeC


無資格マッサージ 問い合わせ②

http://www.youtube.com/watch?v=4tokAeb0JfQ&feature=context&context=C33bb35bADOEgsToPDskLL8A1oKFDn20BBm6U8nxeC



この音声でのやり取りに関しまして、私なりの感想もありますが、それらは追って現在私が纏めている原稿を紹介する時にもう一度この音声からテキストを抜粋して考えてみたいと思います。取り敢えずの紹介とさせて頂きます。



いつも資料提供などお世話になっています
知らないと怖〜い整骨院の話さんより
「柔整ホットニュース 第14回柔道整復師小委員会」の内容をお知らせ頂きました。
記事内容は読まれると分かりますが、柔整関係は何かしらの発言を行う度に自らの首を絞める様な発言が続いています。良識ある柔整師での健全化は一層難しい事になって行ってますね。。。
それに近日の記事で
「マッサージ・指圧ではありません」と客に同意書を取る無資格マッサージ店」
が、大変に興味深い内容です。都市部でチェーン展開している「ラフィネ」の内容ですが、TVCMもしている有名な店舗ですので、こちらも追って日指会ブログでも取り上げて考えてみたいです。



匿名掲示板で「日本指圧師会 過去に無資格者大量生産 準会員枠で金儲け」と名指しで紹介されている事は、教えて頂き把握しております。

反論と言いますか、民間学術団体として過去の日指会活動全て、現行の執行部に説明責任がある事を自覚しておりますので、追って一つづつ説明と提案、合わせて「慢性的実働あマ指師不足」解消の為の会員募集を行って参ります。近日中の更新をお待ち下さい。

これら今後の責任編集を
日本指圧師会 高木剛太
が責任を持って行って参ります。

日経ヘルスにダメ出しをさせてもらいます。 日指会の友【60】 

 一般の方が目にするものだからこそ、何より正しい情報が大事な訳です。それを「本業」のあマ指師の私が「???」となった点を批評させてもらいます。
そう、現在販売されている「日経ヘルス 2012 3月号 『究極のマッサージ』」の事です。


 毎度、テレビや雑誌の整体やマッサージ特集には閉口しかしないのですが、今回も「ヒドい内容」の分類とさせてもらいます。もちろん批判させて貰いますので自腹で日経ヘルスを購入させてもらいました。


「業界の嫌われ者&笑い者」と評されて久しい、某しんご君が表紙に名を連ねている点でおおよその内容が分かるかと思います。お察しの通りです。


まずは評価したい点を。
「目からうろこの知識編 読者の疑問、質問にお答えします! マッサージにまつわるQ&A」
「最新研究リポート 世界中が注目!最新医学研究が裏づけたストレス緩和、頭痛改善、免疫力アップまで マッサージの健康効果」


これらコーナー、一般向けに分かりやすく解説をしている点を評価したいと思います。基本的な部分で大事です。間違いも見受けられますが、まぁ良いでしょう・・・いや良くない点を!


①「東洋と西洋のマッサージの違いは?」
②「マッサージをしてはいけないときってあるの?」
③「マッサージの手技はいくつくらいあるの?」

これはマッサージの説明で間違えてはいけない点です。


は医道の日本「写真でわかるオイルマッサージ教本」を元にと書かれているが、基本的な部分、東洋系、西洋系の分け方等、内容全部に赤ペンが必要です。私が教師でテスト採点するなら100点中10点です。


はマッサージ特集ならば大事な点です。ですが、マッサージ内容や時間などを無視し、説明が極端に不足していると感じます。


は「例え」としてスウェーデン式マッサージを紹介しているが、何でスウェーデンマッサージは国家資格なので「マッサージ基本型」は国の認めたものがあるのですが。無知ゆえの歪曲解説ですね。



 さて、引き続き批判のポイントを。
なかなかのボリュームでマッサージ特集を組んでいます。マッサージ特集です。で、その内容取材を受けているのが・・・
筑波大スポーツ医学専攻教授・柔道整復師、化粧品メーカー研究員、群馬大看護学教授、*鍼灸マッサージ師、桜美林大心理学・教育学系准教授、世界一のエステティシャン・社長、エステティックサロン代表、クリニック・メディカルスパ院長、柔道整復師、看護師・リフレクソロジスト、東京ゴッドハンド10人のうちの1人・エステサロン主宰、内科クリニック院長、NPO日本タイマッサージ連盟副理事長・セラピスト、医学博士・理学療法士、整体師、鍼灸師 その他(掲載順)


マッサージの国家資格と有しているのが「1人だけ」と言う状態。言葉がありません。



 「日本で受けられる“世界のマッサージ”スポットガイド」
マッサージが西洋由来な事など、特集を組むならば日本のマッサージの概要だけでもサラリと説明してくれればなぁと思うのですが、それらを飛ばして・・・
タイ古式マッサージ」「オステオパシー(1人はあマ指師)」「リンパドレナージュ」「スウェーデン式マッサージ」「エサレン」「ハワイアンロミロミ」「推拿」「アーユルヴェーダ」「台湾式足裏マッサージ」の店舗紹介。


この様に様々な名称のマッサージ亜種をメディアが紹介する程に混乱するのです。オステオパシーは治療を行う場合、当然指圧師が行うべきですし、何よりこれら名称のオンパレード、混乱の原因であり、より一層に社会的にマッサージを複雑に「みせかけて」しまいます。以前から一部で指摘されている様に、勝手な名称が増える程に業界が混乱するのです。



「全身ツボ62ヶ所マップ」は鍼灸師が解説しています。指でツボを押す?マッサージとして?これじゃあ一般の方が「あん摩・マッサージ・指圧」の区別なんて出来る訳ありませんよね。これでは。



 そもそも、公でこれだけ大きく取り上げていますが
「マッサージを業として行うのには『あん摩・マッサージ・指圧師資格』が必要」ですよね???
マッサージはもう良いのですか?(行政の件は置いておきます)
美容目的、慰安目的のマッサージはエステもそうであるように、どうのこうのってゴチャゴチャ言われますが、この雑誌では身体への健康的作用をうたっています。
お腹が凹む、若返る、ウエストくびれ、肩こり解消、疲れ・便秘解消、シミ・シワ・ニキビ改善と表紙だけでも身体への治療効果をうたってマッサージ特集です。雑誌の内容はもっとです。


健康作用や治療効果を目的としたマッサージはあん摩・マッサージ・指圧師の国家資格が必要です。よね?これほど派手にマッサージ特集組まれますと私が誤っているのかと錯覚してしまいます。


 結局、行き着くところ、私達「あん摩・マッサージ・指圧師」がこれまで以上に活動しなければならないのですよね。日経ヘルスを「だたの一雑誌」と批判だけしタカを括らず、あマ指師の自己批判にも目を向けて行かねばなりません。私達があマ指業界健全化出来ないからヘンテコリンなマッサージ記事がまかり通ってしまうのですね。日経ヘルスを批判して自らの戒めとして大人の対応とします(笑)



さて。
もう一度書きますよ。
一般の方が目にするものだからこそ、何より正しい情報が大事な訳です。
雑誌だからこそ、責任ある編集を一指圧師として求めます。

Amazonアフィリエイトは貼りません(笑))

日指会の友【59】 じゃあ指圧の出番ですね

新型うつ病」は首に原因とする学会発足 雅子さまも? 治療で治せる
2012/2/19 10:00

従来のうつ病とはタイプが異なる「新型うつ病」が精神科医の間でも注目されているが、この病気は精神病ではなく、首が原因で治せると主張する「日本新ウツ病学会」が昨年2011年12月に発足、12年1月26日に記者会見を開いた。
学会理事長に就任した松井孝嘉・東京脳神経センター理事長 (脳神経外科) は「首からの新型うつ病の最も典型的な患者は皇太子妃の雅子さまではないでしょうか。毎年3万人超の自殺者の多くもこの病気であり、精神科では治らない」と早期の対応の必要性を訴えた。

低周波治療や電気鍼治療が効果
松井さんによると、交通事故などの外傷のほか、パソコンや携帯電話の普及で、うつむき姿勢の生活が増えたため、首に負担がかかり、頸筋の異常から自律神経を介してさまざまな身体症状が現れる。松井さんはこの病気を「頸筋症候群」と命名した。主な症状は頭痛、めまい、微熱、疲労感、ドライアイ、胃腸障害などで、患者さんはいろんな診療科を回り、十数種類もの病名がつく。気分の落ち込みや不安、やる気の喪失などが加わる「頸筋症うつ」になると、心療内科や精神科ではうつ病と診断して抗うつ薬を処方するが、根本原因の首の治療がないためほとんど回復しない。
首からくる新型うつ病(頸筋症うつ)は、従来のうつ病にくらべて、身体症状の訴えが多く、症状の波があり、気圧が下がると悪くなるなどの特徴がある。また、治らないことからの不安や絶望気分から自殺の率は従来のうつ病の数倍も高い。松井さんは重症者に対して低周波治療や電気鍼治療を実施しており、患者さんの8、9割は、うつ症状が3週間、身体症状は3カ月以内に消える、という。「間違った治療によるむだな医療費、自殺者を減らしたい」と、学会設立を思い立った。
松井さんは、雅子さまの症状に関しては、微熱や風邪症状、天候による変化、のどの渇きやめまい、疲れやすい、不安感などが報道されていることから、典型的な首からの新型うつ病であり、精神科治療では治る見込みがないことを医師団に指摘したことも明らかにした。
同学会は脳外科医、神経内科医、内科医ら約80人が参加、事務局は東京都港区虎ノ門4丁目の東京脳神経センター内。
(医療ジャーナリスト・田辺功)

http://www.j-cast.com/2012/02/19121144.html

文中の「低周波治療や電気鍼が効果」とありますが、機械で改善が見られるという事は、指圧師による首に留まらず、肩や頭の指圧で新型うつ病の治療効果を得られるとなりますね。どのくらいの回数、治療内容などが必要であるか研修会テーマにする必要がありそうですね。


【 H24 2/26 追記】

高槻のマッサージ院 1200万不正請求か

 大阪府高槻市の治療院が在宅マッサージの施術回数を水増しするなどして、国民健康保険後期高齢者医療保険の療養費計約1200万円を不正に請求した疑いがあることが25日、分かった。既に全額支払われている。リハビリなどのためのマッサージは医師の同意があれば保険が適用される。被害額が大きく返金の見通しも立っていないことから、市は詐欺容疑などで高槻署に告訴。同府後期高齢者医療広域連合も被害届を出し、高槻署が捜査している。

 高槻市によると、経営者の男性(46)は市の調査に「治療院が不正をしたことは認めるが、やったのは自分ではない」など説明した。

 患者が施術回数を記録していたことから不正が判明。治療院作成の療養費支給申請書を取り寄せたところ、実際よりも記録上の回数が大きく上回っていた。水増し分の患者負担分は治療院が負担するなどしていたため、ほかの患者や療養費を支払う立場の保険者は不正を見抜けなかった。

 [2012年2月26日7時49分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20120226-909154.html

 以前からあちらこちらで噂されている在宅マッサージの不正請求。実際にこの様なケースが出てきますと健全化の一歩として全国的に広まって行く事でしょう。。。か? 見せしめ的な摘発は根本的解決にはなりません。この記事を紹介して世間一般に関心を持って貰いたいと思います。

日指会の友【58】 ハンマー整体・・・もう治療補助具の野放しは出

「この間の『ぐるナイ』見た?ハンマー整体なんてのをやってたんだけど。ありゃ誰で何をやっているんだ?」

 と、某先輩先生からお電話頂きました。あいにく自分は出かけていまして、その番組を見ていないのですが、どうやら整体用治療補助具を用いてタレントさんの身長を伸ばす企画だった様で。「バラエティー番組だから」と、もう無視は出来ません。過去とは言え、日指会の関係する治療補助具です。「ハンマー整体」等と言う勝手なジャンルを創作し、テレビで放送しそれを一般の患者さんが見たらどう思うでしょうか。同じ治療補助具を用いている治療師は何を思うでしょうか?
この問題、引き続き会として対処していきます。(このテレビでハンマー整体と称していた治療師が誰なのかご存知の方がいらっしゃいましたら日指会までメールを頂けると幸いです)



 さて「目立ちたがり整体師」で整体業界がまた一層胡散臭くなったトコロで気分転換です。

日本で唯一の指圧専門学校に3年通った


デイリーポータルZはたまに読ませて貰っているので指圧記事に驚きました!(笑) 「指圧社会認知」に一役かってくれましたね。(自分の出身もココです)

では、毎度の業界関連ニュースを紹介して。

東京女子医大の女性医師ら3人逮捕 保険金詐取の疑い

 交通事故によるけがの治療の通院日数を水増しするなどして保険金など計約390万円をだまし取ったとして、警視庁は、東京女子医大東医療センターの内科医・石井まどか容疑者(32)=東京都荒川区東尾久5丁目=と、おじで接骨院経営の小林一道容疑者(57)=中野区大和町4丁目=、接骨院従業員の柔道整復師の男(45)の3人を詐欺容疑で逮捕し、10日発表した。

 石井容疑者は「小林容疑者から持ちかけられた。認識が甘かった」と供述しているという。

 交通捜査課によると、石井容疑者の容疑は2009年11〜12月、同年1月の追突事故によるけがの治療のため、小林容疑者が経営する接骨院に1日だけ通院したのを「229日通院した」と偽り、都内の損害保険会社から搭乗者傷害保険金などの名目で約265万円を詐取したというもの。小林容疑者ら2人は同年4〜11月、石井容疑者に対する虚偽の施術証明書を送り、損保から治療費約126万円をだまし取った疑いがある。

 東京女子医大は「腎臓内科医として真面目に勤務していた。誠に遺憾で深くおわびします。事実関係を調べた上で厳正に対処したい」としている。

 もう色々とホントにダメな状態です。指圧師の自分が言うのもなんですが、キチンと真面目に業をされている接骨院整骨院柔道整復師も居るんですよ。

診療報酬20億円を不正受給 静岡の熱海温泉病院

 「国民皆保健制度は破綻している」って前から言われているのに、これら不正が日本中で未だ行われており、一向に改善が見られないまま毎年健康保険料は上がり続けているのです。狂っているとしか言えません。

歩かない小学生、歩数3割減…ゲーム機の影響?

 ゲームゲームって何でもゲームのせいで済ませられませんよね。現代の小学生環境全般を考えなければ。生活と教育です。
それに記事中では「小学生は1日平均1万1382歩だったことが9日分かった。」と都内の小学生の調査結果を書いてありますが、個人的実感としまして、実際はもっと少ないと思っています。




 来年度の日本指圧師会活動の為に、本年度から準備をしております。(更新の遅さ、薄さの言い訳)



*指圧・整体の民間学術団体 【日本指圧師会】は随時、入会を受け付けています。
指圧・整体の業界の治療師はもちろん、あマ指養成学校の学生さんでも大歓迎です。
柔整師、鍼灸師、民間の整体の方々も在籍しておりますが、あん摩、マッサージ、指圧を行っている「あマ指師」の方で、手技療法界に対する健全化に力を貸して貰下さい。もちろん治療技術向上の為の、研修会での臨床手技発表をして頂ける会員さんもお待ちしております。

 日本指圧師会 事務局
 HP : http://www.nisikai.com
 E-Mail : info@nisikai.com


p,s, 広告枠の「整体師を目指すなら」の整体スクール広告はどうにもならないものですね・・・